TOP > 詳細情報
印刷する

詳細情報

※読み方は、各流派により異なる場合がございます。
題名 述懐
読み:じゅっかい
作者 藤田小四郎(ふじたこしろう)1842 〜 1865
特徴 七言律詩
時代 江戸末期
漢詩 從來世事去悠悠
空使英豪齊素謀
紅艶辭枝風裏散
翠煙繞樹雨餘浮
忽醒京洛三春夢
更添爐邊萬里愁
今日何人護天子
攘夷鳳詔涙難収
読み 從來世事 去って悠悠
(じゅうらいせじ さってゆうゆう)

空しく英豪をして 素謀を齊しゅうせん
(むなしくえいごうをして そぼうをひとしゅうせん)

紅艶枝を辭して 風裏に散じ
(こうえんえだをじして ふうりにさんじ)

翠煙樹を繞らして 雨餘に浮かぶ
(すいえんじゅをめぐらして うよにうかぶ)

忽ち醒む三春 京洛の夢
(たちまちさむさんしゅん きょうらくのゆめ)

更に添う爐邊 萬里の愁い
(さらにそうろへん ばんりのうれい)

今日何人か 天子を護らん
(こんにちなんびとか てんしをまもらん)

攘夷の鳳詔は 涙収め難し
(じょういのほうしょうは なんだおさめがたし)
意味(通釈)  これまでの世の中の事は、はるか遠くに過ぎ去ってしまい、英雄豪傑の日ごろの計画もむなしく処理してしまった。
 紅く美しい花が枝に吹き付ける風で散ってしまうように英雄豪傑は次々に去り、翠の美しい霧が雨上がりの樹の周りで立ち込めている煙のように、自分だけが取り残されているようだ。
 京都で過ごした3カ月の春の夢もたちまち醒め、さらに今では炉端にあって日本の前途を心配している。
 今日のようなさまで、誰が天皇をお守りできるのであろうか。かつて攘夷の詔勅が下されたことを思い出すと、あふれだす涙が流れこらえられない。
メモ